イスラエルのキャリア・ママに聞け!

3人のママに聞く!イスラエルでのキャリア形成とは?【前編】

イスラエル女子部代表の三木(MIKI ALISSA)です。

今日は、イスラエルで日系唯一の弁護士として活躍される、詩雷(シイラ)さんにインタビューを行いました。

詩雷さんのご紹介

イスラエルの国民880万人の中で唯一の日系女性弁護士さん。

幼少期は日本で過ごすも、日本での“女性の活躍”に遅れがあることを知り、高校時にイスラエルへ移住を決意されました。大学卒業後は弁護士・通訳として、日本をイスラエルをつなげた案件は数知れず。

現在は12歳、9歳、9か月の3人のママでもあられます。

 

はじめに

詩雷さんに初めてお会いしたのは、2017年12月テルアビブのよく晴れた真っ青な空が印象的な日でした。。

それまで面識がないのに前日に事務所にアポをとり、休日に打ち合わせをお願いする暴挙にでた挙句、当時4か月の赤ちゃん・お母様を交えたご家族とのランチにズカズカと同席しました

(今冷静に考えると無礼だな私… 汗)

でも、空気を読まずにランチに行って本当に良かったと思っています(笑)

なぜなら、どんな女性も「家庭も、仕事も、両ドリ」できると知れたからです。

 

それまでは、女を諦めていた―。

それまでは、女性には「キャリアを積み上げる」か「家庭に入る」の“二者択一”しか方法がないものと思っていました。

確かにネットを見れば、「バリキャリ子だくさんママ」が存在しているコトはわかっていますが、その一家はラッキーパターンというか、特殊パターンというか…。

自分みたいな普通の夫婦には到底マネできないと諦めていました。

そもそも、「ママになる=子の為に自分の人生は降ろす」とネガティブにもとらえ、子供なんてほしくないと主人に宣言をしていた程、自信もなかったです。

 

詩雷さんが変えてくれた、私の気持ちを

でもこのランチで詩雷さんから「イスラエルでは、家庭も、仕事も、両ドリ」を知り、帰国後よくよく調べてみると、

イスラエル式・「Innovationで家庭も、仕事も、両ドリ」術とは?」でもご紹介している通り、イスラエルの出生率は「3.11」を超え、さらに女性のマネジメントポジションにおけるランクが高く、当たり前のように両ドリをしていることがわかりました。

なにより、当時4か月の赤ちゃんをあやしつつ、キャリアを楽しく語っている詩雷さんの笑顔が、コリコリに固まった脳みそに電気ショックのように働き、あれだけ嫌がっていた子供をも、むしろ「子供も仕事もほしい!」と心から思えるようになりました。

そこで詩雷さんの言葉は私だけではなく、キャリアと家族に関して悩んでいる多くの方が「どんな女性も、願えば、家庭も、仕事も両ドリできる」とわかる素敵なキッカケになるものと思い、改めてインタビューをお願いしました。

なお、このインタビューは更なる理解を深めるために、前編後編に下記の通り分けています。

  • 前編:イスラエル女性のキャリア
  • 後編:家族との向き合い方(5月中旬公開予定

 

社会全体が「出産は大切なこと」と認める

三木(以下 三):
詩雷さん、今日はありがとうございます!きっと詩雷さんのキャリアと家庭の両ドリは、多くの日本人女性の励みになると思います。そこでまず、これまでのキャリアを教えていただけますか?

詩雷さん(以下 詩):
はい。私は、大学生の時司法試験の勉強をしながら、日本とイスラエルをつなげる会社で事業開発をアルバイトで行っていました。

卒業後は弁護士事務所でのインターンを経て弁護士資格を取りましたが、ちょうどその頃に1人目の子供を授かったので、日本語の通訳・翻訳業にキャリアを変えて、家でコンピューターを使って仕事をしていました。

その後子供が大きくなり企業に復職しましたが、2人目の出産後にダイヤモンドやジュエリーを日本に輸出するオンラインショップを完全にゼロから立ち上げ、経営も行っていました

この頃は週3日会社に出勤し、週2日家で働く、今でいうリモートワークを9年前に既にチャレンジしていました。

お1人目出産直後

三:素敵なキャリアですね。リモートワークは、イスラエルでは普通な働き方なのでしょうか?

詩:
いいえ、“普通”とまでは言えないのですが、増えてきているのは事実です。

でも日本の社会とイスラエルの社会を比べる立場にある私が思うのは、イスラエルは、性別や年齢など関係なく、社会全体が「出産は大切な事」と認めているのは大きいと思います。

元々イスラエルは、男女ともに家族への愛が強く「家族としての幸せ」重要視しています。ですから、男性も家族を守る為に、子育てや家事をすすんで行います。

そして、会社のボスである男性もキャリアを積みながら、日ごろから奥さんと家族を守っているので、部下の女性にも理解があります。

実際に私の男性上司も、週1-2日ぐらいは早く帰って世話をしていますし。

つまり上司や会社の皆が同じように「家族は大切なもの」と捉えているので、働いている女性は出産などの相談がしやすいです。

 

子供が風邪をひけば、職場に連れてくることも

三:相談しやすいのは、素敵な環境ですよね。具体的に、上司に相談できてよかった…と思えた経験はありますか?

詩:
そうですね、例えば子供が風邪をひいて保育園に預けられない時ですね。

この場合2つの選択肢があります。まずは、職場に子供を連れてくること。会社に連れてくれば様子を見ながら会議にも参加できますよね。

つぎに、家で仕事をする“リモートワーク”を選ぶことができます。

もちろん毎日子供をつれてくるのは難しいですし、そもそも子供と一緒に働くことを許容できない企業もありますが、突発的な事情であれば寛容な会社は多くなっていると思います。

三:なるほど!ちなみに、保育園の話になりましたが、イスラエルの産休・保育園事情をお教えください。

詩:
はい、イスラエルの法律的には3ヵ月の休産取れます。

更に3ヶ月休む場合は給料無しで(国民保険)休暇が取れます。最高6ヶ月休みをとっても仕事に戻れる法律になっています。

多くの女性は出産後3か月~6ヶ月ごろには職場に戻ってきます。

特に私の周りでは1歳位まではベビーシッターを雇い、その後保育園に預けることが多いです。

保育園自体は、基本的に朝8時~13時頃までですが、17時~19時まで延長は可能です。

ただ、多くの場合は旦那さん・おじいちゃん・おばあちゃんと“家族総出”で助けあって、16時~17時までには子供をピックアップします。

イスラエルでは「家族の幸せ」が一番、その次に仕事、そして個人の趣味と考えているので、子供との時間を犠牲にしてまでキャリアを積みたくないと考えているのは、大きいと思います。


ありさ’s Voice

いかがでしたか?前編では、詩雷さんのイスラエルでのキャリア形成と、具体的に家族とのバランスについて伺いました。

私にとっては「男性上司が日頃から家庭運営に参画しているから、部下の女性にも理解がある」環境は、目から鱗。

言われてみれば当たり前のことですが、日本においては「女性活用」が女性主体となって運営されていることが多く「女性活用=女性のためだけのもの」という印象を持っていました。

しかし、社会は男性・女性で構成されているもので、どちらにとっても幸せであるべきだと思います。

だから、女性は女性で固まることなく、男性にいかに理解してもらう活動をしていく必要があるのだと思いました。

同時に、「ギブアンドテイク」の社会が形成されていることにも、温かさを感じました。

子供はいつだって風邪をひくもので、明日はわが家族かもしれないと。困ったときはお互いさまと思える、丸い社会に憧れを感じました。

後編では具体的に、3人のママとしてどのようにマネージされているのか伺いました。公開は5月中旬を予定しています。お楽しみに。

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